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非課税枠の確保は終身保険で!
受取人は配偶者を避ける
生命保険金の非課税枠を活用するためには、保障が一生涯続く終身保険に加入する必要があります。
養老保険や定期保険では、長生きすれば保険期間が終了してしまい、再加入しようとしても年齢が高くなりすぎて、加入できなくなっているかもしれません。
配偶者については、さまざまな相続税法上の特典があります。その中に配偶者の相続税額の軽減措置があります。
この制度は、配偶者が法定相続分まで、または、1億,6000万円までならば相続で財産をもらったとしても相続税がかからない、というものです。
配偶者の軽減措置
配偶者の税額の軽減とは、被相続人の配偶者が遺産分割や遺贈により実際に取得した正味の遺産額が、次の金額のどちらか多い金額までは配偶者に相続税はかからないという制度です。
(1) 1億6千万円
(2) 配偶者の法定相続分相当額
生命保険金の受取人は、配偶者ではなく、子供へ
一方、子供の立場に立つと、父親が亡くなった時(一次相続)に相続税を納税します。
そして、父親の財産を相続した母親が亡くなった時(二次相続)に、もう一度相続税を払わなければなりませんので、両方の対策を考えておかなければなりません。
そうすると、相続税のかからない生命保険金は相続税のかからない配偶者ではなく、相続税を払わなければならない子供が受け取るべきです。
ほとんどの場合、生命保険金の受取人は配偶者になっていることが多いのですが、相続税のことを考えると、受取人は配偶者以外の相続人にすべきです。
相続税の納税資金原資としての生命保険
生命保険は終身保険で
相続税は死亡して初めて課税されるものですから、いつまでも健康で長生きすることが最善の相続税対策です。
しかし、個人差はあるもののいつの日か死を迎えることとなります。
ですから、相続税の納税資金原資として生命保険に加入する場合には、長生きしても一生涯保障の続く終身保険をベースに加入することが基本となります。
この場合、定期付終身保険のように、若いときには大きな保障で高齢になると保障額が小さくなるような終身保険は適していません。
なぜなら、相続税負担は重くなる前提で対策を講じておくことが安全だからです。
また、保険料の支払方法の選択においても注意が必要です。
終身保険の保険料は、加入年齢によって制限を受ける場合もありますが、一般的に一時払い、有期払い込み(5年、10年、65歳)、終身払込のいずれかを選択することができます。
ちなみに終身払込にすると、1回あたりの保険料は安くなります。
したがって、契約後比較的早く相続が発生した場合には、終身払込のほうが払込保険料の累計額は少なくて済みます。ただ、いつ相続が発生するかは誰にもわかりません。
終身払込の保険料は、一定年齢を超えると一時払いや有期払込の場合に比べて多くの保険料を払っていることになります。
受け取る保険金は変わらないにもかかわらず、終身払込で長生きすればするほど、保険料の負担は年々増すばかりです。
だからといって、相続税対策で加入する生命保険は、死亡保障のために加入するものですので、中途解約してしまっては、何の効果もありません。
したがって、相続税対策で加入する保険は、終身払込は避けて、期間を定めて保険料を支払うようにしておきます。
まとめ!
- 相続税の納税資金原資は終身保険で確保する。
- 払込方法は、終身払込を避け、期間を限定する。
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